第二章…昼の顔

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俺は次の日も仕事をこなした。 いつもと全く同じ…善良な医師の顔で… 来た患者の大半は…診療費を払えない人間達で… 俺は笑顔でいつもの台詞を吐いていた。 『ええ…診察料は後で良いですよ。』 それを聞いた患者達の顔は…一様に明るくなった。 俺は、患者達のそんな顔を見るのも好きだった。 いつもはそれで、殺人衝動も抑えれたりするのだが… この日は違っていた。 昨日来た…アニーの後ろ姿が… 頭の中で、何回もフラッシュバックし… 遂には…頭の中には…彼女の後ろ姿しか存在しなくなっていた。 あの首を… 後ろから羽交い締めにして掻き切りたい……… その瞬間を考えると… ……………………… 『先生…タンブルティ先生?』 『ん…ああ、メアリー…なんだい?』 俺の楽しい空想は、メアリーの呼ぶ声に遮られた。 『何かお考えになってらしたんですか?』 メアリーは心配そうな顔で聞いてきた。 『ああ…今日はちょっと疲れたみたいだ… 患者は後、何人いるのかね?』 俺は…まさか、殺人衝動に駆られてるとは言えず… 疲れにかこつけて言い訳をした。
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