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『あぁ…骨がいってなくて良かったよ…いてて…
あ、先生…』
『治療費は後で良いですよ。まずは身体を直さないと…
二日くらいは安静にして下さい。』
俺はいつもと同じ台詞を言った。
『いやぁ、先生、いつもすまねぇな…』
男はバツが悪そうに言った。
『いえ、困った時はお互い様です』
表の顔の俺は…ありえないくらい善人だ。
『しかしヤードの奴ら…かなり焦っていたな…
畜生…あのエプロンを落とした犯人…見つけたらただじゃおかねぇ!』
『早く捕まれば良いですね…』
俺は心底同情した感じで、相槌を打った。
内心は…
せせら笑っていたけどな。
口から出かけたほどだぜ…
お前をそんな目に合わせた犯人は…
俺だ!ってな。
けど…俺の口から出た言葉は…
『お大事にしてください』
だった…
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