第二章…昼の顔

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俺の昼の顔は… 町医者だ。 この辺りの人間達は貧乏人が多い。 だから俺は診察料金を取らないで、見てやったりもしている。 そのおかげで…俺の評判は上々さ。 「あんな立派な人格者は見た事が無い」 とか… まぁ…そんな評判だな… 開業して二年になるが…俺の病院は、噂を聞いた病人達でいつもいっぱいさ。 ………………………… 『さて、メアリー、次の患者を…』 普段の俺は紳士的な話し方をしている。 人当たりはかなり良い方だ。 看護助手のメアリーも…俺の裏の顔を知らない… 『はい、先生、今お連れします』 彼女は有能な助手だ。 仕事はテキパキしているし… 性格も顔も良い… そして…表の顔の俺に、かなりの好意を抱いている様だ。
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