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俺はメアリーが連れて来た患者を診察する。
本職は外科だが…此処では内科や小児科もやっていた。
この辺にはペダチェンコと言うロシア人医師も居たが…
彼は外科専門で…法外な診察料を吹っ掛けるので…
評判は悪かった。
おかげで俺の評判は上がり…病院には病人が引っ切りなしに来てる訳だ。
ペダチェンコ様々って事だな。
………………
俺がとある女の患者を診察していると…
その患者はあの事件に触れた。
『先生、昨日の話聞いた?殺されたのは…ポリーらしいよ』
その患者も売春婦だった。
『ん?ポリーが?殺された?朝の騒ぎは…それだったのか…』
俺は知らない風を装った。
『先生…知らなかったのかい?呑気なもんだねぇ…』
その女は、そう言ってため息を付いた。
『ああ…知らなかったな、で彼女の遺体は?』
『オールド・モンタギュー・ストリートにある救貧院の死体置き場にあったよ。
ここに来る前に見て来たわ』
『そうか…どんな様子だった?』
俺はわざと聞いた
『あれは…惨いもんだったねぇ…思い出したくもない』
彼女はそう言って…身震いした。
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