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『そうか…可哀相に………』
俺は身震いした女患者…アニーと言う通り名を持つ売春婦の仕草を見て…
気の毒そうな顔をして答えた。
内心は笑ってたんだがな。
『で…彼女の家族は?』
『別れた旦那と子供がいるみたいだけど…ポリーの身体を引き取るっては言わなかったわね…』
アニーは、また大きなため息を付いた。
『ん…アニー、診察は終わった。酒は少し控えた方が良い。
薬は出しておくよ』
『先生…診察料は?』
彼女は怖ず怖ずと聞いてきた。
『今は無いんだろ?なら、後で良いよ。』
後で良い…は、この頃の俺の口癖だった。
『本当かい!先生!いつもありがとう。
お客で来たら…うんとサービスするよ!』
彼女は喜色満面の顔で言った。
『ああ…けど、酒は控えろよ?薬が切れたら、また来てくれ、
後…ポリーの葬式の日取りとか決まったら…私にも知らせてくれ』
俺はそう言って、アニーを帰した。
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