3195人が本棚に入れています
本棚に追加
試合の時間がもうすぐになり、入念に試合の準備を済ますと
俺は爽やかなイケメン相棒とグラウンドへ向かう。
予想以上に、奴はやる気満々だった。
「よーし、行くぜ! ホースケ! 君に決めた!」
「うおぉ……意外だな。
クラスマッチなんて行事、お前はクールに流すと思ったのに」
「まーな。だってお前がやる気だからな」
彗星はニシシとグローブを叩く。
いや、俺は至ってやる気じゃないよ?
「あれから、いつも冷めてるお前が、総代になって、美柑とつるむ様になってから、お前は昔のお前に戻ってきてるから。
俺は嬉しいんだよ」
「あ? 俺は変わんねーよ。いつでも皆のホースケだよ~」
「そんなコトないさ。
お前は、あの『戦乙女』と出会ってからイキイキしてるよ。
そんでさぁ……お前に一つ聞きたいコトあんだけど」
「んだよ?」
いきなり彗星は肩を組んでくる。
勢いも強かったんで、俺はよろけてしまう。
にやけた彗星は唐突に聞いてきた。
「お前さ……橘 美柑のコトが好きなのか?」
思わず何もないところにつまづきそうになった。
最初のコメントを投稿しよう!