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「はぁ!? 変なコト言うなコメット!
誰があんな女! 好きどころか恐怖に怯えてるよ! 大体なぁ……確かにミカンは、正義感強くて、大和撫子で、今じゃ珍しい男よりカッケー奴だけど―――」
ここで一呼吸入れる。
「意外と天然で、融通聞かなくて、クソが付くほど真面目で、おまけに修羅の如き強さ。
そんな女を好きになるわけねぇだろう!」
俺はそこまで一気に言うと、愛しい酸素を取り入れた。
彗星が少し目を丸くしている。
「……正直、こんなにムキになるとは思わなかったな……。
いや悪い悪い。なんだ? 共に未だ彼女無しの親友の心配だ」
俺は口を尖らせる。
「この鈍ちん野郎が。てめーはいつでも彼女出来んだろがよ―――」
「んあ? なんか言ったかホースケ?」
「なにも。
そんなコトより今はミカンは敵だ。絶対勝つぞ」
「ああ! 任せろ! 俺の通天閣投法で―――」
「いや、俺が捕れないから!?
つか、投げれんの! 凄くね!?」
「ちなみに球種は、ストレートとフォークだけだゾ☆」
「どこの大魔神だお前は!!」
こうして幼なじみ同士仲良くグラウンドへ着いた。
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