フクロウ VS ミカン

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「何ってカントクよカントク。  私がカントクしてあげるの」 「は?」 「だって、野球って言ったらカントクでしょ?  王しかり、長嶋しかり、バレンタインしかり」  ふふん、と得意気になる夏枝カントク。  ちなみにナッチーは運動神経は良い方ではない。  とりあえず、つっこもう。 「なんでカントクなのにジャージやねん!」  そうツッコミを入れようとした時だった。 「「「おぉーッッ!!!」」」  男子にどよめきが走る。  俺と夏枝は思わずそちらを見た。  そこには信じられない光景がッッ―――! 「やほー男子共! アタシらが応援に来たアル! 感謝するよろし!」 「は、恥ずかしい……」  チ ア ガ ー ル 降 臨 ! ?  そこには真緒と春天が、青いミニスカにボンボンの装備を整えた二人が現れる。  俺は喜びよりもまず先に、疑問が駆け巡る。  何故チアガール!?  クラスマッチごときに何故チアガール!?  そして何故、「チアガール」じゃなくて「チアノーゼ」が携帯変換で最初に出た!?  俺はあんぐり口を開けた。    
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