ありがとう…ごめんね

2/2
前へ
/10ページ
次へ
「ありがとう」 久しぶりに聞いた言葉。 本当に嬉しそうな笑顔。 学校のランチが終わって 邪魔だっだからどかしてた 賢也の椅子を広美が片付けたのだ。 中学三年の広美は賢也に恋をした。   最初は遊び。 でもいつの間にか本気になっていた。 目も毎日沢山あった。 広美がずっと見ていたからだけれど… 半年たった。 半年の間に色々あった。 邪魔やからかい… 広美が大嫌いな二つ。 それがしょっちゅう。 二人の仲はボロボロ。 気まずくて話しかけられない 日々が続いた。   広美はある日思いついた。 「メアドを聞こう  そしていつか告白しよう  メアドを聞けなかったら  諦めよう」 でも既に二人の仲はボロボロ。 賢也は広美の事を嫌いなのかもしれない 嫌いじゃなくても教えてくれない 可能性の方が高い……… 一か八かだが 友達が賢也のメアドを知っていると 聞いたので又聞きすることにした。 友達から返信が来る……… 「駄目だって」 当然の結果。   一応理由を聞いたら 「教えたくないから」とか 言っていたらしい。 広美は泣いた。 毎日泣いた。 一日4回は泣いていた。 広美がベッドの上で小声で言う 何度も言う。   広美は告白も出来ないまま… 賢也を諦めた。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加