5.それから

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「はい。全く寂しくないと言ったら嘘になりますが、あなたが居たから、寂しくありませんでした。むしろ、両親よりあなたのほうが家族に近い気がします」 意外な答えに、思わずケーキを食べる手が止まる。 「そうなのか……?」 「はい。両親が亡くなった日も、ボクを1人残して、バス停に居たらしいですから」 バス停……? 「バス停で……?」 「はい。ボクと同じ名前の男の子と意気投合して、男の子とその子の両親とボクの両親の5人でパフェを食べに行く予定だったらしいです」 ドクンッ……。
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