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「ピロネーアを殺した、にっくきテポドンめ。覚悟しなさいよ」
シャボランドリーは一瞬プティが何を言っているのかと思ったが、恐る恐る聞いてみた。
「プティ、ピロネーアが死んだのをテポドンのせいにするの?」
「だってそうでしょ?ピロネーアはテポドンに殺されたのよ」
辺りを見回してテポドンを探しながらプティは平然と答えた。
シャボランドリーはプティの真の恐ろしさを知った。
とその時、後ろから大きな影が現れた。
2人は反応が遅れた。
そこには2mはゆうにある熊のような怪物がいた。
テポドンだ。
プティは銃弾を5発、テポドンに撃ち込んだ。
しかしテポドンは全く気にせず、プティの持っていた銃を叩き落とした。
シャボランドリーはいくらイェップ・カルストでもこんな化物倒せるはずがないと思った。
プティも同じことを思ったのだろう。
「シャボランドリー、一旦退くわよ」
と言って走り出した。
シャボランドリーもそれに続いた。
随分走っただろう。
もうテポドンは追ってこない。
とりあえず2人は安心して、呼吸を整えた。
「あんな化物倒せるわけないよ~」
シャボランドリーが情けない声で言う。
「あんた男のくせにだらしないこと言ってんじゃないわよ。あ~あ、私の武器なくなっちゃったわ。シャボランドリー、その剣貸しなさい」
プティがシャボランドリーからイェップ・カルストを奪い取ろうとする。
「これは僕のイェップ・カルストだ。誰にも渡さないぞ!」
シャボランドリーのイェップ・カルストという言葉を聞いてプティは目を丸くした。
「イェップ・カルスト?あんた何言ってんの?もしかして剣に名前付けてるとか?恥ずかしい奴ねぇ」
プティが馬鹿にして言うとシャボランドリーはムッとして言い返した。
「自分がこれから使うものに名前を付けて何が悪いんだ!!」
「まぁ、そんなことはどうでもいいから早くその剣貸しなさいよ。テポドンのせいで私のプリティ・プーティ01落としちゃったんだから」
「プリティ・プーティ01?なんだプティも武器に変な名前付けてるじゃん」
「変な名前?プリティ・プーティ01のどこが変なのよ!調子に乗ってると、あんたも魔物に殺されるわよ。フフフ」
シャボランドリーは黙りこんだ。
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