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あまりのことにミヅキが呆然としていると、足蹴にされていたエグリゴリの体がピクピクと小刻みに動いたのが見えた。
その動きに気づいた少年はニヤリと笑い右拳を握りしめた。
「行くぜ!」
少年が叫ぶと一瞬、少年の拳が銀色の金属のようなものにコーティングされ、手首から肘までが1回り太く機械のように変化したのがミヅキには見えた気がした。
少年は変化した腕で拳を握ると少年の腕が変形する。
すると少年の拳による一撃を加速させるように蛍光色の何かが腕から肘の方へと吹き出した。
「喰らいなっ!」
弾丸のような勢いで放たれる少年の拳は巨大なエグリゴリの身体に深く突き刺ささった。
「キィーーーー」
巨大なミミズのエグリゴリから壊れた楽器のようなかん高い悲鳴を聞こえた。
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