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それを聞いた少年は口元を歪めた。
「インパクトォ!」
少年が叫ぶと、轟音とともにエグリゴリの内側に溢れ出るような衝撃が走り、エグリゴリの体が形の悪いサボテンのように膨らんだ。
少年は素早く腕を抜くとエグリゴリの体を蹴ってミヅキの眼前へと跳んだ。
それから僅か数秒。
不細工に形を変えたエグリゴリが派手に爆発した。
その衝撃で周囲に暴風が吹き荒れた。
「キャッ」
爆風に驚きミヅキが姿勢を低くする。
すると少年はそんな突風の中、平然とミズキの方へ振り返った。
「よお、助けてやったぜ」
強気な口調で少年は自慢気だった。
「だから飯をご馳走しろ。じゃないと俺がが、死ぬから……な」
と歯切れが悪く少年は力無く倒れた。
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