276人が本棚に入れています
本棚に追加
「え、ああ……!」
慌てて受け止めようと心みるが少女の細い腕では支え切ることは出来ず、そのまま少年の下敷きになった。。
「え、あの、え、ええー!?」
下敷きになりながら、どうしたらいいかわからず、ミヅキは困惑した。
◆
2時間後。
なんとか少年を自分の上からどかし、汗だくになりながらも少年を自分の家まで引きずって来たミヅキは、少年の言葉通りにお礼のために食事の準備をし、テーブルに並べるとソファーに寝かせていた少年を起こした。
「あ、ご飯出来ましたよ」
身体をさすると少年はまぶたを開いた。
起き上がると少年は、余程空腹だったのかテーブルの上に広がる料理を見つけると周囲の状況なんかに目もくれず、真っ直ぐに席についた。
「飯」
チラリと少年がミヅキを見た。
もしかして遠慮しているのだろうか?
「あの、どうぞ」
恐る恐る言うと、少年はすぐ様視線をテーブルの上の料理に移し、怒涛の勢いで目の前の料理を食べ始めた。
最初のコメントを投稿しよう!