黒の揺籠

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  闇に抱かれていたいのに 何も見えなくなればいいのに 他人に合わせることも 笑う事も 疲れてしまった 闇に飲まれれば どれほど楽だろう 僕は闇に抱かれていたいのに 何も感じなくなればいいのに 限り無い闇は 傷跡を癒しながら僕を包む あなたの愛も 柔らかな光も 全部いらない 僕が欲しいのは 優しく包む黒の揺籠だけ ぼくは闇に抱かれていたいのに 何も見えなくなればいいのに 闇を照らす光は 隠したはずの傷跡さえも照らしだす 僕は光が怖かった
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