缶蹴り

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いつの間にか夕方になっていた。 神社の階段も境内も、茜色に染まっている。 「……でも土方さんが悪いんですよ。全員で一人を追い掛け回すなんてむちゃくちゃです」 いい加減疲れてきたので、僕たちは追いかけっこをやめて休んだ。 土方さんが派遣したほかのたいした地も集まってきている。 「うるせぇ。お前の場合、そうでもしなきゃつかまんないだろ」 「ひどいなぁ。人を猿みたいに……」 「ま、どっちにしても俺の勝ちだな」 確かに、僕が最後の一人だから、彼の勝ちだ。 あーあ。賭けも僕の負けか。 ……『賭け』? コ――――ン!!!!!!! 「「「「!!!!!!!!!」」」」      
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