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「嫌なら別にやらなくてもいい」
昼寝を邪魔されたぐらいでそんなに怒るものなのか。
俺には総司がどうして怒り出したのか、全くわからない。
「俺がやる」そう言って紙と筆を受け取ろうとした俺の手を、総司はパシンと跳ね返した。
「いいですよ。副長の命令には従います」
総司は『副長の命令には』のところを強調した。
つまり、『土方の言うことなんか聞きたくないけど、副長だから聞いてやるよ』
ということなのだろう。
「…………何かあったのか?」
「今言ったとおりです。……お邪魔しました」
それだけ言うと、よそよそしく辞儀をして、総司は書類を持って俺の部屋から出て行った。
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