缶蹴り

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†2-by歳三† 「……もういいか?」 「まだですよ! もう、短気だなぁ、土方さんは」 どうやら俺と総司のやり取りが面白いらしく、 四方八方からくすくすと他の隊士たちの忍び笑いが聞こえてくる。 返ってきた呑気な返事に、思わず今この場で目をあけてつかみかかってやりたいと思ったが、 そういう訳にもいかず、俺はとりあえずあいつだけは仕留めたいと心の奥底から思ってしまうのだった。 ことはあいつが馬鹿げたことを言い出したところから始まった。 「缶蹴り、やってみません?」 子供がやるならともかく、大の大人がそろいもそろって神社で鬼追いもどきをやるなんぞ、 誰がどう見たってとんだうつけ者だ。 俺は即座に反対したが、原田達三人組が悪乗りしたものだから、 「缶蹴り」というものをやることになってしまったのだ。 しかも皆暇を持て余しているらしい、結局隊士ほぼ総出ということになってしまった。
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