缶蹴り

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「じゃあ鬼を決めましょう」 さっき拾った異国の缶を真ん中に立てながら総司は皆を見回した。 この場合、『見回す』というのは誤りで、実際にはある一点をニヤニヤと笑いながら見つめていた ……そう、俺だ。 「やっぱり、鬼は本物にやっていただかないと」 「おい」 俺の反応にお構いなく、奴は笑顔で続けた。 「と、いうことで、土方さんおねがいしまぁ~す!」 言うや否や、俺が反論するまもなく、総司と他の隊士二十名あまりは四方八方に飛び散ってしまった。
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