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さびしさは鳴る。
耳が痛くなるほど高く澄んだ鈴の音で鳴り響いて、
胸を締めつけるから、せめて周りには聞こえないように、私はプリントを指で千切る。
長細く、長細く。紙を裂く耳障りな音は、
孤独の音を消してくれる。
気だるげに見せてくれたりもするしね。
葉緑体? オオカナダモ? ハッ。 っていうこのスタンス。
あなたたちは微生物を見てはしゃいでいるみたいですけど(苦笑)、
私はちょっと遠慮しておく、 だってもう高校生だし。 ま、あなたたちを横目で見ながらプリントでも千切ってますよ、気だるく。 っていうこのスタンス。
顕微鏡の順番はいつまで経っても回ってこない。
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