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[どこに引っ越すんだよ]
[埼玉だよ]
[なんだ、となりじゃねぇかよ]
[…うん]
[そんな悲しそうな顔すんなよ、会いたいときは会いに行くから]
[…うん]
梓は俺に抱きつき泣いた。
[おい、ちょっと離れるだけだぞ?あえない事はない、俺とお前は離れてたって付き合ってる事に変わりねぇんだよ、ほら笑え!]
俺は梓のほっぺを掴んだ。
[クスッ]
[ったくやっと笑ったか、向こうで浮気すんなよ?]
[颯斗もね]
[ったりめぇだろ]
[梓!時間だ!]
その時、梓の父親の声がした。
[じゃあな!]
[うん!]
まるでデートが終わったときのように、また明日もすぐに会えるかのように別れを告げた。
俺は車が見えなくなるまで見ていた。
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