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梨奈「…私達…何かした…?」
私がそう言っても三人は黙ったまま何も言わない。
梨奈「…してないよね?」
そう私が聞くとゆっくりと返事をする。
海兎「あぁ…、してない」
確かでもない返事を聞いてはパニックに入る私はますます冷静じゃいられなくなる。
梨奈「じゃあ何で…!?どうしてこんなことになっちゃったの!?」
海埜「落ち着いて梨奈っ!!…僕達がついてるから…ね?」
パニックになった私を海埜はまるで泣きじゃくる子供をあやす様にそっと宥めてくれる、海兎も優しく私を抱きしめる。
私がこうなってしまった理由…それは、"狐"の紋章を目にした四人は教室を出ようとした。
だが教室のドアはビクともしない、そう私は閉じ込められてしまったのだ。まるで見てはいけない物を見られ逃がさない様にしたみたいに…。
少し経ち落ち着きを取り戻した私を海埜は確認すると椅子に座り愛子へ不思議なことを言った
海埜「…ねぇ愛子、もしかして知ってるんじゃないの?こうなった原因を…さ」
私にはどういう意味だか分からなかった。
だがそれは次の言葉で掻き消される
海埜「君は梨奈がパニックになっても心配どころか声の一つもかけてあげなかった、いつもの君ならまずない行動…けどそれは前々からこのことを予測していたとなれば話しは別…だよね?」
愛子「………」
梨奈「え…?」
海兎「おい、それ…どうゆうことだよ…愛子」
愛子「………」
海兎「…何とか言えよっ!!」
何も言わない愛子を怒鳴り静かだった教室は海兎の怒鳴り声で全体を響かせた。
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