◇出逢い◇

2/2

15248人が本棚に入れています
本棚に追加
/224ページ
『はっ。弱すぎんだよてめーら。』 相手総長「ちっ!ちょっとつぇからって調子のってんなよガキが!!」 遥夏「ちょーしのってんのはそっちだろ!もとはと言えばてめーんトコのアホがあたしの美脚に痣つくったのが原因なんだよ!!」 バキッ 総「…っ!ってえな!!」 仲間「総長!!…ヤバいっすよこいつら!ここは一旦…」 遥「逃がすワケねぇだろボケ!!」 玲「てめーらから喧嘩ふっかけておいてビビってんじゃねーよ!!」 総「…っまじおめーら……ふざけんな!!」 ガシッ 『ったく…。つまんねーんだよ。』 あたしはため息まじりに総長と呼ばれた男の腕を掴んだ。 『てめーらが遥夏に頭下げりゃすむ話なんだよ。土下座して謝んな。』 睨みのきいた殺気立ったあたしの目に怯えたのか,今までの勢いはどこへやら,あっさりと男は雪の上に頭をつけて謝った。 総「…す…すみま…せん…っした…。」 遥「はぁ?聞こえねーんだけど。」 ……ブォン ブォン ブォン そう言った遥夏の言葉をかき消すように,原付きのエンジン音が近づいてくる。 玲「…どっかの族か……?」 遥「まじ?今はこいつらの相手してんだけど。」 そんな話をしているうちに原付きはあたしたちの前で止まった。 先頭を走っていた原付きから降りてきた男… それが,一ノ瀬 哲也だった。 .
/224ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15248人が本棚に入れています
本棚に追加