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『はっ。弱すぎんだよてめーら。』
相手総長「ちっ!ちょっとつぇからって調子のってんなよガキが!!」
遥夏「ちょーしのってんのはそっちだろ!もとはと言えばてめーんトコのアホがあたしの美脚に痣つくったのが原因なんだよ!!」
バキッ
総「…っ!ってえな!!」
仲間「総長!!…ヤバいっすよこいつら!ここは一旦…」
遥「逃がすワケねぇだろボケ!!」
玲「てめーらから喧嘩ふっかけておいてビビってんじゃねーよ!!」
総「…っまじおめーら……ふざけんな!!」
ガシッ
『ったく…。つまんねーんだよ。』
あたしはため息まじりに総長と呼ばれた男の腕を掴んだ。
『てめーらが遥夏に頭下げりゃすむ話なんだよ。土下座して謝んな。』
睨みのきいた殺気立ったあたしの目に怯えたのか,今までの勢いはどこへやら,あっさりと男は雪の上に頭をつけて謝った。
総「…す…すみま…せん…っした…。」
遥「はぁ?聞こえねーんだけど。」
……ブォン ブォン ブォン
そう言った遥夏の言葉をかき消すように,原付きのエンジン音が近づいてくる。
玲「…どっかの族か……?」
遥「まじ?今はこいつらの相手してんだけど。」
そんな話をしているうちに原付きはあたしたちの前で止まった。
先頭を走っていた原付きから降りてきた男…
それが,一ノ瀬 哲也だった。
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