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階段を降りてくる音が聞こえ、男は回想を中断した。 少しずつ、少しずつ恐怖が芽生えて来る。 もしかしたら、俺に刑を伝えに来る兵だとしたら… もしかしたら死刑? いや、そんな事は無いだろう。だって俺はただの詐欺犯だぞ? いくらなんでも死刑なんて… 男の頭の中は混乱していた。 何しろこんな事態に直面するのは初めてなのだ。 男は自分の失態を、呪った。 階段を降りる音が止み、 男は観念した。 だが、男の土牢の前に現れたのは、想像もしていなかった人物だった。
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