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「まぁ、私の条件を飲んでくれたらの話だがね。」
金持ちはにんまりと笑った。
「その条件とはなんだ!?」
男はまた勢い良く立ち上がり、目を輝かせた。
「その条件の内容は我が家で聞いてもらうよ、だから―」
「分かった!その条件とやらを飲もうじゃないか!」
「交渉成立だな。」
金持ちはもう一度豪快に笑い、手を差し伸べてきた。
男は土で汚れた自分の手をササッと払い、金持ちの手を握った。
法螺吹き男の運命が、動き始めた。
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