出会い

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出会い

鮮やかな青く高い空を見上げながら稽古場に足を進める。 ずっと空を眺めてもいたいけど、前も見なくては事故に遭う。 だから、たまには前を向く。 そういうときは何かを発見することが多い。 そして今日も発見。 季節外れの柊が咲いていた。 あり得ない。 学園の桜ちゃんたちが満開に咲いている時期に、柊が咲くはずがない。 でも世の中、そんなことが起きてしまうものなのだ。 錬金術だって最初は誰も信じちゃいなかった。 なのに今じゃ、当たり前、無くてはならない存在になってる。 だから柊が春に咲いていたって別にいい。 どんどん咲いちゃって、みんなを驚かしちゃえ。 そんなことを思い季節外れの柊を眺めていた私の目に何かが映りこむ。 まさか怪物か? 否、人間だ。 当たり前だ。しかも男だ。 顔は、よく見えないが、髪は長く、なんと銀髪! 黒いジャケットコートを身に纏い、花咲く柊を見詰めていた。
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