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「あの時の俺は色んなモンが絡まって闇に囚われてた」
静かにジルトは語り出す。
「だけど全部切り捨てて来た。
住処も、金も……名前も全部」
「名前も!?」
口を挟むタイミングが掴めず、黙って聞いていたケビンは思わず飛び出た言葉に慌てて口を塞ぐ。
「あぁ。
だからジルト・アーネスは新しい俺の名前だ」
しかしジルトは気にした様子も無く話し続ける。
「この名前を教えたのはお前が最初だ、ケビン」
ニッとジルトは笑顔を零す。
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