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「留学ぅ!?」
いきなりのことで叫んでしまう。
「うるさい!!」
「あ…すいません。」
大学の講師室。
「いいだろ?行って来い。」
行って来いって…
そんな軽いのりで言わないでよ。
「まぁなんだ。そんな1年なんて言わないからさ。そうだなぁ…3か月。」
3か月だぁ?
十分長いよ!!
「あの、お言葉ですが先生。私「拒否権はない。」
なにぃ!?
「これは正式な通達だ。ぶっちゃけな。」
ほれって紙を渡される。
えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?
何なんだろうこの講師。
腹立つなぁ。
大学生になって。
京介と結婚して。
まだ新婚ほやほやのこの時期に。
また京介と離れ離れになれと。
そんなの…絶対に嫌っだ!!
あんな思いまたしたくない!!!
「まぁなんだ。学んで来い。」
そう言って話を切られた。
ってかプリント!!
良く見ればあーた。
「出発来週!?」
「あー…わりぃ。」
をい!!
「いきなり航空券取れるわけ無いじゃないですか。」
「大丈夫だ。」
何が。
「なんとかなる。」
………おーい…。
「馬鹿講師!!」
そう罵声を飛ばし私は講師室を出て行く。
なんだあれは!!
なんだあれは!!
「あーれーてーるー。」
けらけらと私を指差して笑っている人物が1人。
「こまつ。」
「そんな荒れてると皺ができるぞ!」
標準語で言われるとムカつくわ。
「小松には関係ない。」
「小松ちゃう!!胡茉や!!」
………よし。
何となく心の中でガッツポーズ。
大学に入ってからのこまつはなぜが少しおかしい。
最近あまりなまらなくなっている。
何処かおかしい。
でも何となく分るんだ。
私達が通っているのは北條学園大學部。
そう、そのまま3人仲良く進学したんだけど…。
最初はん?って感じだった。
あまりなまってない?
みたいな。
けど気が付いたのは私の結婚式。
その日は全くこまつはなまらなかった。
それからだ。
こうして誘導しないと喋らなくなったの。
「分ったから。」
「偉い違いやで。てか何荒れてんねん。」
2人で階段を降りる。
「こーれ。」
こまつにさっき講師に渡された紙を渡す。
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