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「短期留学だぁ!?」
同じ反応した。
「しかも来週出発やんか!!」
うん。
同じ。
「何してんねん!!」
「うん。私が荒れてる理由分かった?」
紙をこまつから返してもらう。
「そりゃうちでも荒れるわ。」
でしょ?
「京介…なんて言うかな…」
こんないきなり決まって。
私が京介から留学日程聞いた時も時間無かったけど。
今回はそれよりも短い。
すぐ準備してすぐ出発だ。
「まぁ、離婚されへんようにするんやな。」
何縁起でもないこと言ってんのよ!!
「私だって今知ったんじゃい!!」
こまつにちょっぷを食らわした。
「いっ…たっ…」
頭を抱えるこまつ。
はぁぁぁぁぁ。
どうしよう。
「ちょっとそこのお2人さん。」
ん?
「てか正直そっちの人。」
私?
自分を指差す。
「そう君。あんたの愛しの旦那様、向かえに来てるぞー。」
京介?
なんで。
「早くいけ。」
そう言って近付いて来た。
「かごめ。」
「探したよ全く。」
あら。
お疲れのご様子。
「ありがとう。」
「当然。」
ふぅと溜め息を零しながら階段にしゃがみ込むかごめを残し私は先に行った。
北條学園大學部通用門。
そこに止まっている一台の車。
に寄り掛かって待っている人。
丁度講義終了時刻で下校する生徒が多い。
しかもその下校する女生徒たちがその人をみて顔を赤らめていた。
なんかムカ。
「京介!!」
わざと声を大きくして走って近寄る。
「わざわざ向かえに来なくてもよかったのに。」
京介は私を見つけると微笑み近付いた。
「んー、早く終わったから。」
そう言って私の鞄をさり気なく持つ。
「ありがとう。」
そんな自然な優しさに私は嬉しくなり自分から手を握った。
「どう致しまして。ま、俺が一緒に帰りたかっただけなんだけどね。」
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