ショートストーリーⅠ

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「わしはな……お前に継いでほしいとは思っていない。」 「えっ……?」 思ってもいなかった、祖父の言葉。 あまりにも意外なその言葉に、鷹夜は呆気にとられたように目をしばたかせた。 「どういう……」 「お前が嫌いだから、というわけではない。 むしろ逆だ。 かわいくてしかたがないからこそ、お前には継いでほしくなかった……」 初めて見る、祖父の寂しそうな表情。 それだけでも衝撃なのに、当主を継いでほしくないだなんて――― 「―――どういうことか、教えてください。」 「そのつもりじゃよ。 ―――当主とは、強い者。 これはわかるな?」 子供とは思えないその表情に、祖父はくすりと笑う。 しかしすぐに淡々とした表情に変化させると、ゆっくりと口を開いた。 「強い者でなければ、召喚神たちを使役することはできない。」 「―――はい。 そして召喚神たちを使役することで、当主は絶大な魔力を得ることができます。」 .
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