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ぽつりぽつりと語る祖父の言葉に、黙って耳を傾ける。
「うちの当主はな、皆普通の人よりもそのコップが大きいんだよ。
だから、水がいっぱい入る。」
コップというよりも、ばけつなのかもしれない。
容量が大きければ大きいほど、魔力を持つことができる。
「当主とは、強い者がなる。
言い代えれば、そのコップが大きい者が当主となると言っていい。」
「―――では、僕はそのコップが小さいのですか?」
当主にしたくないと言うのなら、そういうことではないのか―――
そう思って呟いた鷹夜だったが、予想とは違って祖父は強く首を横に振った。
「違う、むしろ逆だ。
お前は歴代の当主の中でも、一番と言っていいほどの器を持っているよ。」
「なら……」
何故、自分では駄目なのか―――
そう、表情にでていたのだろう。
祖父は苦笑しながら、鷹夜の膝を優しく叩いた。
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