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まだ子供なのに、こんな重荷を背負わせてしまって―――
祖父としては、それが申し訳なくてしかたがなかったのだ。
「―――わしがいなくなったら、この呪いはお前にいくことになる。
これを、伝えたかったんだ……」
「…………」
今度は、自分の番―――
「―――上等です。
その呪い、受けてたつよ。」
だから―――
もう、楽になっていいよ……
「怖いけど……大丈夫です。
何て言ったって、おじい様の孫ですから。」
そう言って、笑って見せる。
もちろん、大丈夫なわけはないんだけど。
でも華野家最後の人間なのだから、逃げ道はもうないのだ。
もう腹をくくるしかない。
「―――そうか。」
じっと鷹夜の表情を見つめながら、祖父は小さく呟いた。
それが、祖父との最期の言葉となってしまった―――
今を生きよう。
祖父が遺した、召喚神とこの呪いと……
†END†
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