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フロリダ州マイアミ北西部に位置するスラム街。
「ってーなぁ。何すんだテメェ?」
「邪魔なんだよ。ここは俺達のシマだぜ? 勝手に居座る分際で、いちいち口ごたえすんじゃねーよ」
「んだとぉ!?」
各地からの移民・難民も多く、小競り合いは日常茶飯事。
かつ、かつ、……
「よお、兄ちゃん。今月分の金、さっさと出しな」
「すっ、すいません! まだ用意がぐはぁ!」
暗い路地のその中で、いつものように人が倒れる。
かつ、ガツッ、「あ痛!」……。
「くっ、クスリを……クスリをぉおおおおおおおおおおおっ!!!」
「うるせんだよ」
強い者が生き、弱い者の命は散る。
かつ、かつ、「……何やってんのよ」……
金と権力が全て、それ以外このスラムには必要ない。
かつ、かつ、……。
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そんな街の入り口付近に立つ、黒タイツに身を包みジャケットをはおった1組の男女。
まともな服さえ着ていない者がいるとはいえ、その格好はひどく浮いている。
男はしきりに足を気にしており、女は呆れ顔でその横を歩いていた。
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