三章

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とうとう最上階についた。やはり思っていた通りの、パイプから雨雲を吸って水に戻し、地下に流すための機械があった。それを壊すにはどうすればよいだろうか。 雨雲を直接吸い込んでいるパイプを壊せばよいのだろうか。 しかしそこには見張りがいる。 悩んでいる棚山を見て、父親は言った。 「何を悩む。お前の星は自分で守れっ!」 父親は、見張りに向かって走り出した。 直後、銃声がなった。弾は正確に父親の核となる部分を貫いていた。 棚山は気が付くと、父親に駆け寄っていた。 「何をしている。早く行かないか。やつらがお前に気付いてしまう!」 「俺にも分かんねぇけど、何か、こうしなくちゃいけないきがして、おい、しっかりしろよ。」 棚山は父親を抱き抱えていた。 「泣いて、いるのか?」 棚山の顔をみた父親は言った。 「えっ?」 棚山は、うまれてこのかた泣くという行為をしたことがなかった。 父親は少し間を置いて言った。 「お前が目の前にうつったとき、とても驚いた。生きているとは思っていなかったのだ。お前が生きていて本当によかった。その時に最後ぐらいは守ってやろうと、決めたたのだ。それが果たせてよか…っ…た…。」 「……!親父っ!!な、何いって……」 棚山が言うのを遮るように父親は告げた。 「やっと…父と呼んでくれたな…。今まで本当に済まなかった。最期に父親らしいことをしてやれて本当によかった。ありがとう。浩。」 それだけいうと、棚山の父親は息絶えた………。 棚山はおもった。親父の思いを無駄にしてはいけないと。涙を拭いて、パイプまで走った。今までにないくらい、走った。 裏に回り、見張りに背後から近付き、頭を殴って気絶させる。持っていた銃を拝借してパイプに向けて有るだけの弾を放った。 射った回数だけ銃声がなった。それらはパイプに見事に命中し、パイプは雨雲を吸い込むのを止め、辺りには雨雲がたちこめてきた。
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