いきなりプリンセス

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――――……。 あの後、生徒会室を出て伊吹さんと部屋へ向かった。 今日は学園公開日らしく授業は無いのだそうだ。 部屋には既に荷物が着いていたので伊吹さんに手伝ってもらいながらなんとか片付けた。 結構量が多くて夕方までかかった。 そして今は疲れてソファーによっかかり、うなだれている。 「はぁ……」 疲れた。 すごく疲れた。 ものすごく疲れた。 これは自然にため息も出るよ……。 私は部屋をぐるりと見回す。 豪華な部屋。扉にも淵にも彫刻があったりキッチンもお風呂もとにかく豪華。 ふかふかの絨毯にふかふかの黒いソファー。大きな液晶テレビ。 そしてシャンデリア。 ……なんでいちいちシャンデリアがあるんだ。 そう、シャンデリアがある。 理事長室でも見たシャンデリアが。 シャンデリアが部屋にある。キラキラと存在を強調させている。 ……居心地がわるいなぁ。 「はぁ……」 「ため息ばかりつくと幸せがにげてしまいますよ?」 相向かいのソファーに座っている伊吹さんがニヤニヤと笑いながら私に言う。 なんかバカにされているようでムカつく。 私はむっとした声で言った。 「もう幸せなんか逃げてます」 「ふふ……そうなんですか」 僕は幸せの絶頂ですよと伊吹さんはクスクスと堪えて笑いながらそう言った。 、
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