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*華恋side*
伊吹さんがお風呂に入ってしまった。
いや、別にお風呂に入った事が悪いわけでは無いんだけど……。
でも伊吹さんの様子がおかしかった。ずっと私を見て笑っていたし……。
なんかおかしいというか不気味だったな。
いや会った時からこの人は変だとは薄々気付いていたのだが。
「なんであんなに笑ってたんだろう」
ニコニコ、ニヤニヤ。
本当に不気味だった。
「そういえば伊吹さん、私に会ったことがあるとか言ってたな……」
何処で会ったんだろう。本気で覚えがない。何処だろう……。
私が頭をひねって考えているとテーブルの上で私のケータイが鳴った。
手にとって見てみると元の学校の私の親友からのメール。
―――――
FROM・竜宮舞白
件名・無題
本題
どうした?
大丈夫?
―――――
いきなり転校しちゃったからなぁ……。
彼女は竜宮舞白(タツミヤマシロ)。
私の唯一無二の親友。
格好よくてとても綺麗な頭の良い、無口でキッパリ物事をいう人だ。
何も連絡せずにこちらに来てしまったし、舞白は優しいから心配してメールをくれたのだろう。
どんなに忙しいからといって、連絡しなかったのは申し訳なかったなぁ。
私は罪悪感を覚えてすぐに舞白にメールを返そうとしたが、今日一回も話していないからどうせなら声が聞きたくなり、電話をすることにした。
「舞白、元気かなぁ」
1日会っていないだけなのにとても愛しく感じる。
特に今日はいろんな事があったし、一人不安な事も数多くあったから、頼りになる親友をとても恋しく感じるのかもしれない。
私は早く舞白の声が聞きたくて急いで舞白に電話をした。
トゥルルルル……トゥルルルル……
ガチャ。
、
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