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「で、誰なんだよ。男か?」
「おとっ!?」
いきなりそんな事を聞くものだからソファーから落ちそうになった。
だって男って、男って!
「男じゃない!そんな相手いないわよ!私の元いた学校は女子校なんだからね!?」
物凄い勢いで反発した。
そもそも私は彼氏なんていないし彼氏がいたとしても電話でキャピキャピ話すほどではない。
そもそも女子高にいたんだから彼氏なんているはずない。いや、もちろん彼氏持ちの人はいたが、少なくとも私はいなかった。
男がいると思われるのは心外だ。
「じゃあ誰なんだ」
「前の学校の親友!」
「親友?」
「そう。いきなり転校したから心配してくれていたの」
「へぇ……」
伊吹さんは安心したのかさっきより穏やかな顔になった。
私はさっき舞白と話した内容を思い出して、伊吹さんに伝えておこうと思った。
「明日、その友達と出かけてくるから」
「明日?」
「そう、明日」
伊吹さんは少し考えるような素振りをみせた。
が、すぐに
「……分かった」
と了承してくれた。
「とりあえず風呂入ってこい。
服は脱衣場の右隅のクローゼットに入っているから」
「はーい」
私は伊吹さんに促された通りにお風呂に向かった。
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