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「ん?…あ、人居たんだ。こんな大群に囲まれて怖かったでしょ?もう大丈夫だから」
ローブを纏った少女は振り返って3人を見た後、さほど驚いていない様に呟き微笑んだ。
「―!!漆黒のローブに蒼髪…まさか、」
3人の内1人が目を見開き、言葉を震わせながら発す。
それと同時に、魔物が少女に襲いかかる。
「あー、もう!!…――胡蝶」
少女は面倒臭そうに眉間を寄せると、直ぐに表情を戻し落ち着いた声で呟き右手の人差し指を突き出した。
すると人差し指の先端に、突如姿を表した黒揚羽が止まる。
「――"闇の要塞"」
少女が凛とした声を発した途端、揚羽蝶がパッと散ったかと思うと数千匹に増え、大群の蝶が一気に散れば辺り一面が闇に埋め尽くされる。
光が元に戻ると、先程まで居た魔物の大群が一匹残らず消えていた。
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