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映画館を出た頃には、すっかり日も沈み、真っ暗な空にはお店の電灯が輝き、クリスマスツリーにも、光りが灯り始めていた。
蓮「めっちゃ楽しかったよ!!結莉……ありがとう。」
結「まだだよ!!次は……」
蓮「イルミネーション。駅前のイルミネーションでしょ?」
結「……うん。」
私と蓮は、またしっかりと手を繋いだ。
蓮の半透明な手が、私の手の平に重なる。
1日、1日と薄れていく蓮の色。
少しでも光に当たれば、その部分はたちまち消えて、見えなくなってしまうほど、蓮の体は儚さを纏っていた。
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