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想いが込み上げ、涙が止まらない。
蓮「結莉……空。」
私は静かに顔を上げた。
空から舞い降りる白い雪が、夜の空を彩っている。
蓮「俺ね、空から落ちてくるものってすっげぇ綺麗だと思うんだ。雪も、雨も、全部。」
私は空を見つめた。
蓮「きっとね、空には綺麗なものがたくさんあるんだよ。それをね、少しだけ俺たちにも分けてくれてるんだ。」
白い雪。
冷たい雨。
空に輝く小さな星。
晴れの日には太陽が光を差し、夜になると月明かりが照らす。
蓮「此処からは少ししか見えないけど、もっと、もっと上には……きっとたくさんの宝石みたいなのがいっぱい、いっぱいあるんだよ。これからは……俺が結莉にプレゼントするから。綺麗なもの、たくさん。」
蓮は空を見上げながら私に話した。
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