769人が本棚に入れています
本棚に追加
/139ページ
結「蓮……ありがとう。私……幸せだよ。短い間だったけど……すっごく幸せになれた。蓮が私を幸せにしてくれたんだよ。」
賑わう人混みの中に、私たちは身を潜める。
静かに、2人だけの時間が流れていく。
結「戻ってきてくれて……ありがとう。蓮……ありがとう。」
蓮「結莉……」
抱き締めているはずの蓮の身体が、ゆっくりと消えていくのを感じた。
少しずつ、輝の中に溶けていく。
蓮「結莉……俺もすっげぇ幸せ。」
結「……うん。」
蓮「大好きだよ。」
その言葉を最後に、蓮の姿は見えなくなった。
微かに残る温もりだけを、私はいつまでも抱き締めていた。
最初のコメントを投稿しよう!