電脳人形姫

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「ま、マスター」 「ん?」 私の声にマスターが私を見る。 その顔に考え事を邪魔された、といった色はない。 私はそれに安心して、言葉を繋ぐ。 「マスター、今日は何をしますか?」 するとその言葉を聞いたマスターはポリポリと頭を掻きながら、実はそれを考えていたんだ、と気まずそうに言った。 「ミクを買ってそのまま起動したのは良いんだけど、その後を何も考えていなくてね」 何か作りたい曲がある訳でもないから困った困った、なんてマスターは苦笑している。
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