旅の始まり

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しかし、次に聞こえた一言で俺は足を止めたのだった。 「勇者様?」 清廉の言の葉から紡がれる、澄んだ声に足が止まった。 村にやって来た少女が、僕に向かって勇者様と呼んだのだ。 確実に綺麗な瞳は僕を見つめている。 「ま、まさかコイツが勇者なのか? もしかしたら、俺様が襲う事も分かっていたのか!? くそっ! 今回は出直して来るしかないか。」 1人で大声で喋っている魔族は、そのまま飛び去った。 何だか忙しいね。
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