三日月

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三日月

くすんだ薄暗い月 まるで今のぼくのようさ はっきりしないことばかり 抱えこんで汗だくで走り回る 君はまたかという顔して ぼくの目の前から遠ざかってく 必死に君を追いかけるけど 歩くスピードに追いつけない そんなこんなで 気づいたらひとりきり こんなのばっかりで 嗚呼、嫌になっちゃうな 冬は速度を増して 取り囲んで冷たい息を吐く 雲ばかりが出てきて 星がひとつも見えなくなっちゃったな よどむばかりで 本当に笑っちゃうなあ 上手くいくコツが どこかに落ちてたらいいのに 自暴自棄にならないだけ マシなのかなあ、なんてね
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