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アダルトチルドレン
いつの間にか
年齢は大人になって
身体もそれなりに大きい
それでも
わたしの中の時は
あの頃から止まっている
つらかった日々
後ろ指をさされても
何とか生き抜いてきた
誰ひとりも
知りもしない真実は
闇の中に放り出された
焼却炉の中で
じりじりと燃えて
灰になってしまった
大人と呼ばれるけれど
未だにわたしは大人になれず
子供と大人の間を行き来する
中途半端な完璧主義
誰が名付けたのかわからない
アダルトチルドレンと呼ばれた
わたしは
大人になりきれない
アダルトチルドレンだ
そうして
窮屈なこころの世界を
いつまでも漂いつづける
救いの手は
何の意味も持たず
むしろ苦しめられるだけ
だから
もう触れないで
この手を握りしめないで
目を閉じて
また夢のつづきを
そっと探しはじめる
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