七夕

1/1
前へ
/101ページ
次へ

七夕

一体いくつになれば きらめく夜空に向かって 星に願いを捧げられるのか? 天の川なんて 本当はありもしなくて ただの作り話なのではないか 星は川にならないし わたしは願いを捧げられず ただ毎年この日を無駄に過ごす もしも…もしも… 今、天の川が空にあるのなら 手を組んですがるように祈ろう 「――――――――――――――――」 願いの短冊を いつかまた竹の葉に 結びつけて星の川に投げつけてみたいわ でも また今年も曇り空 何も何も見えやしない それでも わたしのこの願いを 聞き届けてくれるでしょうか? どうかお願い―― 消えてしまわないうちに 胸の中の物を持ち去ってください
/101ページ

最初のコメントを投稿しよう!

107人が本棚に入れています
本棚に追加