口づけ

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口づけ

苦しくて 途方に暮れたら わたしを呼ぶ声がする   こっちへ 早くおいでと 笑って君が言う   ぐったりした 生気のないわたしを やさしく抱き寄せてくれる   大丈夫だから 気にしなくていいから そう言って励ましてくれる   わたしは 何も言わずに 静かに頷くばかり   それでも 君は気にせず あたたかいまま   あまりにも 心地よすぎて たまに眠ってしまうよ   眠ってしまっても そっと寝かせたまま 寄り添いつづけている君   目を覚ましても 君がいてくれるから こころから安心するよ   そっと 目を閉じたら 口づけの合図だ   少しだけ どきどきしながら 君とやさしい口づけを交わす   無力なわたしを あれこれ怒らずに やわらかく包み込んでくれる
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