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もうすぐ
何もないフリして
君に笑顔を振り撒いて
毒の風呂に浸かっていた
誰かに
弱音を吐く訳でもなく
ひたすらじっと堪えた
だって
それが当たり前だと
ずっと信じていたから
でも
本当は誰かには
話さなきゃいけなかったみたい
それも
もう手遅れで
わたしは暗いものに包まれる
いつもいつも
捕まらないように
走っていたのに足を掴まれた
わたしの中で
暗いたまごにヒビが入り
おぞましい煙を吐き出し始める
ここまで
ヒビが入れば
あとは時間の問題
わたしは
どこか遠く遠くに
閉じ込められてしまう
きっと
もうこの光を
浴びられないのだろう
だから
そうなる前に
今のわたしを終わらせよう
そうしたら
君は酷く怒るかもしれない
でもね 必要なことなんだよ
わたしは
今のままでいたいけれど
そうもいさせてくれないみたい
もうすぐ
君とさよなら
わたしとさよなら
さあ
無に還る時が来た
手を振って消えるよ
少しずつ
自分の輪郭が
薄くなっている気がする
さあ
無に還る時が来た
泣きもせずに消えるよ
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