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彼方へ
一年前
わたしは
命を消そうとした
何もかも
どうでもよくて
感情は固まっていた
冬の色は
灰色に染まり
溶け込んでいく
今日も
いらないから
明日もいらない
全てを
捨ててしまえば
何も思うことはない
そう
それは君さえも
消そうとしたこと
でも
君は消えずに
わたしを追いかけた
この命を
握りしめて
笑顔でいてくれた
しかし
本当は苦しめていただけ
捨てればよかったのになあ
わたしなんて
君に守られる価値は
ほんの一握りもないのにさ
わかっていたけれど
わたしが君を苦しめて
追い込みつづけていただけ
そんなことに
気付きもしないで
わたしは君を抱きしめた
ゴミなんかに
抱きしめられて
気持ち悪かったでしょう
だから
何もかもを
終わらせてしまおう
何度も何度も
しくじったけれど
今度こそ消えてみせる
日常の切れ端も
苦痛でしかないから
本当に何もかも燃やせ
つまづいてばかりの
毎日を変えることなんて
もうできないことを知っている
最後の気力は
自分自身の手で
終わりを告げることに使うから
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