プロローグ

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日本:東京。 12月24日17時46分。 既に日も短くなり、辺りは薄闇に沈みつつあった。 空気が身を切る様に冷たい。 そして辺りは逢魔が時にふさわしく、視界が定かではなかった。 恋人たちが楽しげに行き交う通りを、1人の少年が忙しげに歩いていた。 家では幼い弟妹が少年の帰りを待っている。 両親は福引きで当てた温泉旅行に行っている為、今年のクリスマスは子供たちだけで過ごすのだ。 「…雪」 空からは白い雪が降ってきた。 通りのあちこちから行き交う人々の嬉し気な声があがる。 …早く帰ろう。 弟妹の笑顔が思い浮かぶ。 少年は暖かい家に帰るため、足を速めた。
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